大学を卒業後、日系のラグジュアリーホテルに入社し、レストランのサービス係からキャリアをスタートし、ベルボーイ、フロントレセプションなどの接客業務に約3年間従事しました。もともと接客の仕事が好きで入ったホテル業界でしたので、やりがいのある充実した日々を過ごすことができました。

しかし、ジョブローテーションの一環で接客の現場から離れる人事異動の辞令が下りたため、あくまで現場主義だった私は、現場から離れるのならホテルにこだわる必要はないと感じ、そのタイミングで転職を決意しました。

まずは現場で接客の仕事ができることを第一条件に転職先を探し始めました。実はその時点ではインテリア業界は検討に入ってなかったのですが、自分が興味・関心のあるものは何かと考えたときに、家具やインテリアが思い浮かび、さまざまなブランドを調べていく中で、ボーコンセプトの求人に出会った次第です。

弊社への入社を決めた理由は、第一に直感だったと思います。数あるインテリアのブランドの中でもボーコンセプトのセンスや価値観が一番自分に合っていると感じました。

そして何より一番の決め手となったのは、実際に店舗に足を運んだときのことです。入店してすぐに「ご来店ありがとうございます。本日はどのような商品をお探しでしょうか」と店員さんが丁寧に声を掛けてくださり、正直びっくりしました。というのも、それまでも色々なインテリアショップに足を運んだのですが、意外とどこも店員さんからは声をかけてくれないんですよ。基本的に「ご自由にご覧ください」というスタンスの店が多く、なかには自分から声をかけないと接客してくれないことも少なくありません。

そうした中、最初から出迎えて案内してくださったボーコンセプトの姿勢は、当時の私にとってはちょっとしたサプライズであり、この会社なら自分の理想とする接客の形を実現できるのではないかと感じました。

加えて、もう一つ後押しとなったのは、その業務体系です。弊社では、販売員＝セールスアソシエイト（SA）として軸足を置きながらも、一方で付帯業務としてマーケティングや店舗のスタイリングなどさまざまな担当業務を別に任されます。今後のキャリアを考えたときに、こうした幅広い経験が積める環境や業界知識が学べる機会が用意されていることは、非常に魅力的に映りました。

インテリア業界は想像以上に奥が深かったですね。単に家具の知識を覚えていけばいいものだと思っていたのですが、実際は住宅そのものや、窓・キッチン・風呂といった住宅設備、さらにカーテンから照明に至るまで、インテリアに関連する幅広い知識が求められます。お客さまにとって有益な販売員になるためには、あらゆる面で適切なアドバイスができるように日々勉強しなければいけないと感じました。

入社後はSAとして新宿店に配属され、同時に付帯業務として、商品価格を提示するプライスリストの作成を任されました。その後も新宿店でSAとして接客業務に従事しつつ、マーケティングやイベント企画などを兼務。青山本店の副店長に昇格後も、副店長として販売とマネジメントのサポートと並行して法人担当や店舗のスタイリストなどメジャーな担当業務を一巡させていただき、その後、新店の店長を経て現在の仕事に至っています。

入社して1年ほど経ったときに「店長をしてみたい」と感じ、自ら手を挙げました。直属の上司に相談したところ、「君ならきっとやれる」と背中を押していただき、店長職の教育プログラムを受けさせていただくことになったのが始まりです。そこで1年半かけて、KPIマネジメント、ピープルマネジメント、ロジスティクス、ファイナンスなど、店長に求められる知識やスキルを徹底的に学び、候補生としての準備を重ねて、入社4年目にして晴れて店長に昇格しました。

店長の教育プログラムを受けている間、私についてくれていたトレーナーが非常に優秀な方で、その仕事ぶりに刺激を受け、「自分も誰かの成長をサポートできたら」という気持ちが芽生えたんです。また、自分自身も入社2年目にトップセールスになるなど販売員としての実績を残すことができ、成長することの楽しさを実感しました。「この感覚を多くの人たちに与える側になりたい」。と思い、店長の教育プログラムを受けている最中から、「店長の次はトレーナーに」と新たな目標を立てていました。

次回の後編では、トレーナーにジョブチェンジして変わった役割について。また新たなやりがいや今後の目標など詳しく伺います。お楽しみに！