「ミニマリスト」や「断捨離」というワードが注目を集めているように、近年はシンプルで美しい暮らしに憧れる人が、男女問わず増えています。
インテリア業界でも、IKEAに代表されるような「スカンジナビアデザイン(北欧デザイン)」の人気が高まっています。スカンジナビアデザインは、シンプルでありながら機能性が高く、フランスやイタリアなどの豪華なデザインとは一線を画した魅力があります。
この記事では、スカンジナビアデザインの特徴や家具の魅力、スカンジナビアデザインを取り入れる際のポイントをご紹介します。
目次
スカンジナビアデザインとは?
スカンジナビアデザインとは、1950年代にヨーロッパ北部に位置するスカンジナビア半島周辺で発展してきたデザイン哲学です。
具体的には、デンマーク・スウェーデン・ノルウェーなどのスカンジナビア諸国、そしてフィンランド、アイスランドの北欧5カ国で普及してきたデザインで、北欧デザインとも呼ばれます。
シンプルで洗練されており、機能性も備えているスカンジナビアデザインは、北欧の家具やファッション・電化製品・自動車などさまざまな商品に反映されており、代表的なメーカーにIKEAやH&M、ノキア、ボルボなどがあります。
特にスカンジナビアデザインの家具は、北欧の長く厳しい冬の間、部屋で快適に過ごすというニーズに応えるために進化し、その洗練された美しさと実用性から世界中で人気です。
スカンジナビアデザインの特徴
ここでは、スカンジナビアデザインの家具の特徴をご紹介します。
特徴①:シンプルなデザイン
スカンジナビアデザインの家具は、余計な装飾を極力省いたデザインであり、曲線と直線のシンプルなラインで美しさを表現するところが特徴です。
例えば、ストレートなテーブルの脚に曲線の座面を組み合わせたモダンなデザインのテーブルやSWAN(スワンチェア)のように曲線のみの形状のチェアなどが典型です。
曲線的なフォルムは優美な印象を醸し出すだけでなく、木材の風合いや質感を引き立たせます。そのためスカンジナビアデザインの家具は、シンプルな機能美を持ちながらもあたたかみを感じさせます。模様や柄は、木目を活かしたものや無地などが好んで活用されます。
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特徴②:高い機能性
スカンジナビアデザインの家具は、もともと北欧の職人たちによる丁寧な作業によって、自然素材のモチーフを活用しつつ高い機能性を備えていました。
近年は伝統を活かしながらさらに進化し、サイズを調整できる伸長式ダイニングテーブルや、折りたためるチェアやテーブルなど、部屋のスペースや目的に応じて使い方を変えられるなど、一つで複数の機能を持つ家具が増えています。
ベッドやテレビボードをはじめ収納が優れた家具も多く、部屋の空間を広く活用できます。一見シンプルながら、日常の生活を快適にするためのさまざまな機能があります。
特徴③:ナチュラルな色彩
スカンジナビアデザインは、使われる色の数を抑えている点も特徴です。具体的には、壁や天井にはホワイト、床やテーブル、ソファにはアイボリーやオフホワイト、ベージュなどのナチュラルカラーがおもに用いられます。
明るいベースカラーは、部屋を開放的で広々とした印象に見せます。また、自然光を効果的に反射して明るさを保つ効果もあります。ベースカラーに好みのアクセントカラーを少しだけ取り入れて、部屋の空間を演出することもあります。
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スカンジナビアデザインが生まれた背景
北欧諸国は冬が長く、寒さも厳しい気候です。このため室内で過ごす時間が長く、できるだけ快適に過ごしたいという家具に対する人々のこだわりが強くなりました。その強いニーズに応える形で北欧の家具のクオリティは向上し、有名な家具デザイナーを多数輩出するレベルにまで進歩したのです。
もう一つの理由として、ヨーロッパの中心諸国から地理的に離れていたため新製品が流通しにくい環境だったことも影響しているといわれます。(※諸説あり)
そのため、同じ製品を長く使い続けなければならず、飽きのこないデザインが好まれるようになりました。
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スカンジナビアデザインとヒュッゲの関係
デンマーク語で「ヒュッゲ(Hygge)」という言葉があります。ヒュッゲは「居心地のよい時間」という意味で、北欧の人々の日常生活に対する考え方を端的に表します。
好みの家具を揃えて、自宅で自分だけの時間を楽しむことはヒュッゲの典型なので、スカンジナビアデザインが志向しているのは、究極的には個人の快適さや幸福の追求にあるといえるでしょう。
北欧家具を使ってコーディネートをおこなう際のポイント
北欧家具を使ってコーディネートをおこなう際のポイントを解説します。
ポイント①: 部屋全体の色彩
まず、コーディネートの際にメインの色彩を決めます。北欧家具は落ち着いたイメージとマッチしやすいので、天井や壁を白にして、家具はナチュラルカラーで統一するとよいでしょう。
鮮やかな色彩や柄を使いたい場合は、クッションや小物を活用するのがおすすめです。シンプルなベースカラーで統一した空間に、アクセントカラーの小物を組み合わせるとモダンな雰囲気になります。
差し色を控えめにほんのりアクセントカラーにすると、バランスのとれたあたたかみのある部屋に、モノクロ(白黒)のアクセントカラーにすると、コントラストのはっきりした印象の部屋になるでしょう。
ポイント②:照明
日本では一つの照明で部屋全体を照らすことが一般的ですが、北欧家具を用いる場合は、部屋全体を柔らかな明るさで照らしながらも、ペンダントランプやテーブルランプなどで特定のエリアを照らすなど、照明もアクセントとして使う発想がポイントです。
電球はあたたかみのある光のものを使用することがおすすめです。あるいはキャンドルの光でリラックス感を出してもよいでしょう。
ポイント③:雑貨
クッションカバーやファブリック、テーブルクロスは部屋のイメージのアクセントとなります。自然をモチーフにしたファブリックはあたたかみが感じられ、北欧家具と自然に調和します。
好みによっては キャラクターグッズを置いてもよいでしょう。お気に入りのアートやグッズを通じて自分なりの個性を出すことも部屋作りの大切なポイントです。
まとめ
スカンジナビアデザインは色彩や形状だけの話にとどまらず、北欧の文化を背景とした一つの思想と表現されます。家具を選ぶ際も、北欧の文化が反映されていることを念頭におくと、新たな発見が得られるかもしれません。
しかし、現実に家具を選ぶとなると種類があまりに多種多様なため、簡単ではありません。お客様自身の選んだ商品が必ずしも最適とは限らず、ショップのスタッフからアドバイスを受けることで、よりよい選択肢が見えてくることも多くあります。
ボーコンセプトでは、店内でスタッフがプロフェッショナルとしてお客様の家具選びをサポートします。この理由は、ボーコンセプトが単なる家具販売ではなくコンサルティングセールスを重視しており、インテリアを通じて生活の質の向上に貢献することを目的としているからです。ボーコンセプトの家具の種類、どのような提案をおこなっているかについては、ぜひ以下の記事をご覧ください。
関連サイト:スカンジナビア ダイニングスタイル | スタイリストの提案 | BoConcept
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