インテリアは、実は配置がポイントです。家具や小物を置く場所を工夫するだけで、部屋を広く見せたり、おしゃれな雰囲気を演出したりすることができます。
こだわりの空間をデザインするためには、感覚的にインテリアを置くのではなく、インテリア配置の基本を知ることが近道です。特に、将来インテリアに関わる仕事に就きたい方は、インテリアの配置術を知ってセンスを磨いていきましょう。
この記事では、インテリアを仕事にしたい方に向けて、プロ目線のインテリア配置術をご紹介します。記事を読むことでインテリアコーディネートの知識が増え、憧れの仕事にまた一歩近づけるはずです。
目次
インテリアを配置する前におこなうべきこと
インテリア好きの人にとって、お気に入りのインテリアを見つけることはとても嬉しいものです。しかし、無計画に購入して配置すると、他の家具とのバランスがよくなかったり、部屋のトーンと合わなかったりすることが珍しくありません。
インテリアの購入や配置の前に、以下の点をチェックしておきましょう。
サイズの計測と室内の確認
まず、部屋全体のサイズを確認します。「12畳くらいのLDK」など大雑把に把握するのではなく、メジャーを使って「幅・奥行・高さ」を正確に計測することが基本です。窓枠やドア、既存の家具のサイズの採寸もおこない、部屋の全体像を実寸で知っておくことが大切です。ドアの開閉の向きも、開けたときのスペースに違いがあるので把握しておきましょう。
また、新たに購入する家具のサイズの計測も必須です。新しい家具は空間に余裕を持たせられるサイズを選ぶことが基本ですが、ショップではつい魅力に惹かれ「この大きめのゴージャスなテーブルを部屋に置きたい」といった心理になりがちです。
しかし、いざ配置してみると予想以上に存在感があり部屋が窮屈になったり、搬入する際に苦労したりすることがありますので、あくまで実寸でバランスを考えましょう。
コンセントや電話・ネット回線の位置も意外と重要です。素敵なソファやチェアを置いてもそこまでの延長ケーブルが目立ってしまうとお洒落度が下がってしまいます。細かいように思えるかもしれませんが、インテリアのプロはこのような些細な点も必ずチェックします。
生活動線の確認
生活動線を考えるときは、まずその部屋で過ごす様子をイメージすることから始めましょう。テレビを見ながらリラックスして過ごす、夕食を囲んで家族との団らんを楽しむなどの場面を想像し、そのシーンでどのような動きをしているか再確認します。紙に描いてみてもよいでしょう。
生活動線を考えるときは通路の確保がポイントです。一人が前を向いて歩く場合の幅は約60㎝、二人がすれ違う場合は約120㎝が必要となります。通路になるスペースには家具などを置かず、最短距離で目的地に進めるようにしましょう。
プロ目線での目的別インテリア配置術
ここでは、インテリアの配置(レイアウト)に関するポイントを目的別にご紹介します。
部屋を広く見せたい
部屋を広く見せたいときは、家具の高さのバランスを調整し部屋の奥行きを演出します。具体的には、本棚や食器棚など背の高い家具を手前に置き、ベッドやソファなどの背の低い家具を奥に配置し「遠近法」を利用して空間を広く見せます。
おしゃれな部屋にしたい
おしゃれな部屋にしたいときは、部屋の中で無意識に視線が集まる「フォーカルポイント」を作ることがポイントです。人の視線はまっすぐに進む性質があるので、ドアを開けたときに部屋の対角線上が目に入ります。
その視線の先に素敵なインテリア(アイテム)を1点配置すれば、入った瞬間おしゃれなイメージを感じさせる空間を演出できるでしょう。フォーカルポイントに配置するインテリア(アイテム)には、ソファやフロアライト、観葉植物などがあります。
シンプルな部屋にしたい
シンプルなインテリアを目指すなら、使う色や素材の種類を絞り統一感を持たせる方法が最も簡単です。派手な色ではなくナチュラルカラーがおすすめです。インテリアを選ぶ際も、装飾の少ないデザインのものを揃えていきましょう。
テーブルやソファなど大きめの家具は部屋の雰囲気に大きく影響するので、シンプルな部屋にしたい場合は直線的ですっきりしたデザインを選ぶことがポイントです。
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プロ目線での部屋別インテリア配置術
リビングルーム、ダイニング、ベッドルームなど、部屋別のインテリア配置のポイントをご紹介します。
リビングルーム
①理想の過ごし方を考える
リビングルームは生活の中心になるスペースなので、たくさんのインテリア(モノ)であふれがちです。まず、最初にリビングルームでどのような過ごし方をしたいのかを考えてみましょう。
映画を見ながらリラックスして過ごしたい、ホームパーティを開けるような来客用にもなるスペースにしたい、フロアでごろ寝をしたいなど理想の過ごし方はさまざまです。先に憧れのイメージを描いてから、その目的を達成するために必要なインテリアを揃えるとよいでしょう。
②ドアと窓の周辺はスペースを確保する
ドアを開けた瞬間、目の前に大きな家具があると窮屈な印象になります。ドアの周辺はスペースを作って開放感を演出しましょう。同じく窓の前や周りも大きな家具の配置は避けることがポイントです。窓は光が入り眺望が楽しめるフォーカルポイントでもあるので、置くとしてもシンプルで窓を引き立たせるインテリアがおすすめです。
③インテリアの配置にゆとりを持たせる
大きな家具を隙間なく配置すると圧迫感が出てしまうので、少し隙間をあけることがポイントです。特にソファやベッドを壁にぴったりとくっつけて置くと窮屈な印象になるので、壁から30~40㎝以上離して配置しましょう。こうすると部屋全体にゆとりが生まれます。
ダイニングルーム
ダイニングルームでは食事の時間が最も中心になるので、食事の際の動線を意識してインテリアを配置します。
例えば、キッチンからダイニングテーブルまで食器をスムーズに運べるか?イスを引いて立ち上がれるスペースがあるか?座っている人の後ろを通れるか?といった点をチェックしましょう。テーブルは壁との間には最低でも80~90㎝前後のスペースを確保してください。
ベッドルーム
ベッドルームは心身ともにリラックスするスペースにしたいものです。インテリア(モノ)が多すぎるとくつろぐことができないので、必要最低限にすることがポイントです。
大人数で利用することは少ないので、ベッド周りの通路幅は約60cmで十分です。ベッドと壁を密着させるとベッドメイキングがやりにくくなってしまうので、壁から30~40cm程度離して配置するとよいでしょう。
まとめ
インテリアの配置を工夫するだけで部屋の印象は大きく変わります。フォーカルポイントを作る、スペースを作るべきところに作る、生活動線を意識するといった基本を知っていれば、今ある家具の配置を変えるだけで、ワンランク上の空間演出ができるでしょう。
また、新しい家具を購入する際にも、計測や生活動線の確認などインテリア配置術の基本を知っていると、今の部屋をさらに魅力的にすることができます。将来、インテリア関連の仕事に就きたい人であれば押さえておきたいテクニックなので、ぜひインテリア配置術を学んで自分の部屋で実践してみてください。
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