インテリアデザイナー・インテリアコーディネーター・インテリアプランナーなどインテリア業界にはいろいろな職種があり、それぞれの資格も存在します。業界外の方は仕事内容の違いがちょっとイメージしづらいかもしれません。
この記事では、インテリアデザイナーの仕事内容や魅力、必要スキル、具体的な学習ステップについて解説します。
インテリア関係の仕事に興味がある方は参考にしてください。

目次
インテリアデザインとは
インテリアデザインとは、建物や乗り物の室内空間を設計・デザインする仕事です。建物には住居・店舗・オフィス、乗り物は飛行機・自動車・船などいろいろな種類があり、それぞれの空間のサイズもコンセプトも異なります。
インテリアデザイナーは顧客ニーズや予算を理解し、その空間に最適なデザインコンセプトを考えます。また、建築の専門家たちと協力して空間を設計し、家具や照明、色、素材などをコーディネートし美しく機能的な空間を創り上げます。
インテリアデザインの仕事内容
インテリアデザインの仕事は、クライアントのニーズを把握して空間や室内の環境を設計する段階から、最終的に家具や素材、小物、アートなどを配置するまでを手掛けます。主に以下の3領域です。
- ・インテリア用品のデザイン
- ・インテリアコーディネート
- ・空間デザイン
それぞれみていきましょう。
インテリア用品のデザイン
1つ目がインテリア用品のデザインです。
インテリアデザインを決めるなか、最適なインテリア用品がない場合は、インテリアデザイナーが空間に合う家具や照明器具やカーテンなどのインテリア用品をデザインします。
空間のサイズやコンセプト・動線も踏まえてデザインをスケッチし試作品をつくり、耐久性も確認しながら素材や色を決めていきます。空間の美しさを演出するだけでなく、機能性や快適性など実際に使用することも想定して、デザインする必要があります。
インテリアコーディネート
2つ目がインテリアコーディネートです。
一般住宅・店舗・オフィスなどの建物の空間内部をデザインします。顧客のニーズや要望をヒアリングして、家具や照明、ファブリック、小物、オブジェなどのコーディネートを提案します。
クライアントの理想を実現するには、インテリア用品の種類に詳しいだけでなく、空間を判断する能力や色彩学、照明の知識、人間工学、心理学、建築などの幅広い知識が必要になります。 店舗となるとマーケティング知識も必要です。
空間デザイン
3つ目に、建物内部だけでなく周囲の環境を含めた空間デザインをします。
例えば、古都であればその雅な雰囲気に調和する外観と内装、自然のなかにある建物では自然と一体化した外観や空間をデザインします。そうすることで街並みも美しく快適になり、建物のデザインもより魅力的に映ります。
空間デザインについては、以下の記事もご覧ください。
空間デザインとは?仕事内容や資格、求められるスキルを紹介 | BoConcept採用サイト
インテリアデザインの種類
インテリアデザインには、それぞれ異なる特徴と魅力を持つ様々なスタイルが存在します。ここでは、現代の住空間で特に人気の高い代表的なインテリアデザインの種類をご紹介します。
北欧
北欧スタイルは、スウェーデンやデンマークから生まれた、機能性と美しさを両立したインテリアデザインです。長い冬を快適に過ごすために生まれたこのスタイルは、シンプルでありながら温かみのある空間が特徴です。
ボーコンセプトのデンマーク発デザイン家具は、北欧スタイルの代表例です。シンプルな線と機能性を重視しながら、洗練されたデザインで現代の生活にフィットする家具を提案しています。
和風
和風インテリアは、日本古来の美意識と生活様式をベースにした空間デザインです。自然との調和を重視し、季節感を大切にした落ち着きのある空間が魅力です。
近年注目されているのが、2020年以降に人気が高まった「ジャパンディスタイル」です。これは北欧家具の機能性と和風の精神性を組み合わせた新しいインテリアスタイルで、東西の美意識が融合した現代的なアプローチとして多くの支持を集めています。
モダン
モダンスタイルは、黒・グレー・白を基調とした都市的で洗練された空間が特徴のインテリアデザインです。直線的なデザインと無駄のないフォルムで、現代的なライフスタイルに最適な環境を作り出します。
モダンスタイルでは、シンプルな構成であるからこそ配色とバランスが重要です。少ない色数で洗練された印象を作り出すには、色の組み合わせと配置に細心の注意が必要です。
ミニマル
ミニマルスタイルは、家具を最小限に抑えてシンプルな空間を作り出すデザイン手法です。家具が少ない分、選択する家具の質とデザインが空間の印象を大きく左右します。
シンプルになるほど配色のバランスが重要になるため、色彩計画への理解が不可欠です。
ヴィンテージ
ヴィンテージスタイルは、グレーや黒などの落ち着いた色を使って、懐かしい雰囲気がある温かみのある空間を作り出すインテリアデザインです。使い込まれた素材の風合いや、時代を感じさせるデザインが特徴です。
このスタイルは、温かみのある空間を好む人に特におすすめです。現代的な機能性を保ちながら、どこか懐かしい安らぎを感じられる空間を実現できます。
インテリアデザインの必要スキル
インテリアデザインの仕事で成功するためには、美的センスだけでなく、多岐にわたる専門スキルが求められます。ここでは特に重要な能力をご紹介します。
クリエイティブ力
インテリアデザインにおいて最も重要なスキルの一つが、クリエイティブ力です。テーマやインテリアスタイルを決定したうえで、家具の配置やカラーバランスなど、空間全体を創造する力が求められます。
独自のアイデアや柔軟な発想力を持つクリエイティブな人は、この職種に非常に適しています。
常に新しいアイデアを求められる業界において、創造性は最大の武器となります。
集中力
インテリアデザインの仕事では、外観や内装の美しさだけでなく、住む人の生活の快適さを考える深い集中力が必要です。一つの空間には無数の要素が関わるため、すべての詳細に注意を払い続ける持続的な集中力が不可欠です。
素材選びにも細かく気を配る必要があり、見た目の美しさだけでなく、耐久性や メンテナンス性も考慮した総合的な判断力が重要になります。
インテリアデザインを勉強する方法
インテリアデザインには多様なジャンルの知識が必要です。いきなり、すべての面でプロフェッショナルになることは難しいため、まずはどんな方法で勉強すればよいか解説します。
インテリアに関連する資格を取得する
インテリア業界内では資格取得者は一定の知識があると判断される傾向があり就職時にも評価されます。以下がおすすめの資格です。
インテリアアドバイザー
インテリアアドバイザーとして仕事をする際に必要なインテリアの基礎知識・販売技術などを習得することができます。インターネットから申し込み、在宅で受験が可能です。7割以上評価されると合格できる資格であり、インテリア関連資格の中でも取得しやすい一つです。
初めてインテリアの勉強をする方やインテリア商品の販売をしている人におすすめです。
インテリアプランナー
インテリアプランナーは、インテリアの企画・設計・工事監理などのインテリアに関する全般的な知識と技術を習得できる資格です。
高品質なインテリア空間を実現できる設計能力から実際の工事のプロジェクトまでをおこなえる知識や技能の照明となる資格であり、学科試験と設計製図試験で構成されています。難易度が高い資格の一つです。
インテリア設計士
インテリア設計士はインテリア計画・設計の知識や、生産施工・監督技術を習得できる民間資格です。
2級・1級とあり、学科試験と実技試験の合格で資格が授与されます。受験するためにはインテリアに関連する学校を卒業しているか、建築士やインテリアプランナーなど所定の資格を所有しなければなりません。
インテリアプランニングアドバイザー
インテリアプランニングアドバイザーとは、古代から現代までのインテリアの歴史をはじめ、インテリアの種類や配色パターンなどインテリアコーディネートの基本的なことを幅広く学ぶことができる資格です。
早ければ2週間~1か月程度で取得できる人もいるなど、初心者でも短期間で取得しやすい資格でしょう。
インテリアデコレーター
この資格は、和の意匠や生活文化、伝統工芸の美しさを理解したうえで現代のさまざまなインテリア空間をデコレートできる専門家の育成・認定を目指しているところに独自性があるのが特徴です。
個人の価値観に基づく質の高い暮らしの実現に必要なインテリアに関する知識や技術を習得できます。2級・1級・EX(最上級)があります。
オンラインスクール・通信講座で学ぶ
学校や会社、家事などであまり時間がない人でも、インテリア関連のオンラインスクールや通信講座を活用して学ぶことができます。
好きな場所・好きなタイミングで学ぶことができるため、自分のペースで学習を進められるでしょう。オンラインの動画は短時間のプログラムも多くタイムパフォーマンスにも優れています。中にはインテリア関連の企業が提供している講座もあり、実務に近い知識を学ぶことができます。また、専門学校やスクールよりも安価です。
専門学校やスクールで学ぶ
講師やプロから直接学べる専門学校やスクールに通う方法があります。対面なので非言語的コミュニケーション(ジェスチャー、表情、視線など)によって、内容の理解がより深まる長所があります。
また、質問してすぐ効果的なフィードバックが得られるため知識が確実に身につきます。プロジェクトや課題、ワークショップなどを通じてチームで実践的な学習を積むことができるのも魅力です。一緒に学ぶ仲間がいることでモチベーションも高まりやすいでしょう。
未経験でもインテリア業界で働くのは可能
インテリア業界には、未経験者でもインテリアデザイナーとして活躍できる環境があります。未経験者OKの求人は多く、働きながらインテリアデザインに関する知識やスキルを身につけることができます。
例えば、最初は販売などの現場で経験を積みながら、資格取得に励むのもよいでしょう。また、お客様とのコミュニケーションを通して、様々なインテリアを知ることができます。
インテリアは時代とともに変化します。インテリアの基本や歴史を座学で学び、現場では最新のインテリアに触れると、体系的な知識と実践的なノウハウがバランスよく身につくでしょう。
ボーコンセプトでは、新入社員にインテリアのトータルコーディネート研修を提供しています。独自のe-Learningシステムがあり、入社が決まった段階からオンボードプログラムとしてインテリアの基礎知識や接客スキルを学ぶことができます。また、入社後も好きなタイミングで研修を受講することが可能です。
まとめ
インテリアデザインとは、住宅、オフィス、商業施設などさまざまな空間をデザインする仕事です。どの案件もオリジナルであり、お客様の理想のために自分の知識とセンスやクリエイティビティを発揮できるやりがいがあります。目指してみたい方は就職や資格取得などを通じてチャレンジしてみましょう
お客様にあわせて理想の空間をコーディネートする、インテリアデザインサービスの提供を行うセールスアソシエイトとして、一緒に働く仲間を募集しています。