インテリアをコーディネートする際、ベースカラーの選び方によって部屋全体の印象が大きく変わります。自分の理想の空間を作り出すためには、ベースカラーを意識した配色が重要です。逆に、ベースカラーが不明確だと、統一感のない雑然とした印象を与えてしまうことがあります。本記事では、ベースカラーについて詳しく解説し、配色の基本や効果的な色使いのポイントも併せて紹介します。
目次
ベースカラーとは
ベースカラーは、部屋の配色において最も重要な色であり、全体のデザインを考える際の基盤となる色です。では、ベースカラーはどのような場所に使われているのか、またその色数について詳しく見ていきましょう。
内装の色
ベースカラーが主に使用される場所は、壁や天井、床などの内装部分です。これらの大部分を占める色がベースカラーとなり、部屋全体の印象を大きく左右します。
賃貸住宅の場合、内装の色はあらかじめ決まっていることが多く、自分でベースカラーを選ぶことは難しいかもしれません。その場合は、既存のベースカラーを基に他の色を組み合わせてデザインする必要があります。一方、注文住宅では自分で自由にベースカラーを選ぶことができます。
色の数
通常、ベースカラーとして使用する色は1色が基本です。複数の色をベースカラーとして使いたい場合もありますが、多すぎると統一感が失われてしまいます。
ただし、1色に絞ることが難しい場合もあるでしょう。その際は、2色までなら問題ありません。例えば、壁や天井と床で異なる2色を使うことで、統一感のある配色が可能です。特に日本の住宅では、2色をベースカラーとして取り入れる部屋が多く見られます。
インテリアにおける配色の黄金比
部屋の配色を決める際には、インテリアにおける「配色の黄金比」を意識することが重要です。黄金比とは、バランスが取れていて、多くの人が自然と美しいと感じる比率のことを指します。
インテリアの配色では、ベースカラーが70%、メインカラーが25%、アクセントカラーが5%という比率が理想的な黄金比とされています。部屋や家具を構成する色をこの3色に絞ることで、バランスの取れたデザインを実現できます。
それでは、ベースカラー以外の2つの色について簡単に説明していきます。
メインカラー
メインカラーとは、部屋全体のテーマとなる色のことです。アソートカラーや配合色とも呼ばれることがあります。基本的にはベースカラーと同系統の色を選ぶと良いでしょう。あまり派手すぎる色は避け、落ち着いた印象を保つことが大切です。
メインカラーは、ラグやカーテン、テーブル、テレビ台、本棚など、大きめの家具やインテリアに使われることが多いです。これらのアイテムをメインカラーで統一することで、部屋全体の25%程度を占めるバランスが取れます。
アクセントカラー
アクセントカラーは全体の5%程度と少量ですが、デザインにおいて非常に重要な役割を果たします。その名の通り、視線を引きつける鮮やかな色が適しており、空間にメリハリを与えます。また、「締め色」として同じ彩度で低明度な色を取り入れるのも効果的です。
アクセントカラーは主にクッションや小物、観葉植物などに使われます。これらのアイテムでアクセントを加えることで、空間全体にリズム感を持たせることができます。
また、アクセントカラーについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
関連記事:アクセントカラーとは?効果や選び方、インテリアに取り入れるポイントを解説
ベースカラーに適した色の選び方
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ベースカラーには、適した色とそうでない色があります。統一感のある部屋を作るためには、ベースカラーにふさわしい色を選ぶことが重要です。では、どのような色がベースカラーに適しているのか、具体的に見ていきましょう。
彩度の低い色
彩度とは、色の鮮やかさを指します。彩度の低い色は地味に感じるかもしれませんが、飽きにくく、他の色と調和しやすい特徴があります。一方で、彩度の高い色をベースカラーにすると、派手すぎて飽きやすく、他の色との組み合わせが難しくなることが多いです。
そのため、ベースカラーには彩度が低めの色を選ぶことをおすすめします。また、部屋全体の明るさや雰囲気は明度で調整することが可能です。
シンプルで落ち着きのある色
ベースカラーは空間全体に安定感を与える役割があるため、派手な色や個性的な色は避けたほうが良いでしょう。派手な色をベースカラーにすると、視覚的に疲れやすくなることがあります。シンプルで落ち着いた印象を与える色を選ぶことで、リラックスできる空間を作り出せます。
個性を出したい場合は、メインカラーやアクセントカラーで大胆な色を取り入れると良いでしょう。
季節やブームに依存しない色
一時的な流行や季節感に左右されてベースカラーを選ぶと、後々飽きてしまう可能性があります。流行りの色に惹かれることもありますが、一過性のブームに惹かれて選ぶのは避けたほうが無難です。
また、特定の季節を強く意識した色もおすすめできません。毎日見ても飽きないような普遍的な色を選ぶことがポイントです。
狭い部屋の場合の対処法
部屋が狭い場合、家具や小物などが全体のスペースを占める割合が大きくなるため、ベースカラーで70%を確保することが難しいことがあります。そのような場合には、メインカラーとベースカラーを同じ色にすることで統一感を持たせると良いでしょう。
好みのスタイルによる色使いのコツ
デザインスタイルによって、適したベースカラーは異なります。ここでは、主なデザインスタイルに合わせた色使いのコツを紹介します。
モダンスタイル
モダンスタイルは、都会的で洗練された印象が特徴です。白やグレーなどのモノトーンカラーをベースカラーにすると、都会的でクールな雰囲気を演出できます。シンプルでスタイリッシュな部屋を目指す人におすすめです。
ただし、モノトーンだけでは冷たく感じることもあります。その場合は、アクセントカラーとして濃い色を取り入れると良いでしょう。これにより、スタイリッシュさを保ちながらも、空間に変化を加えることができます。
北欧スタイル
北欧スタイルは、自然の温もりとシンプルさが魅力です。リラックスできる快適な空間を作りたい人に向いています。ベースカラーには白やクリーム色、淡いグレーなどが適しています。
アクセントカラーには黄色や赤などの暖色系を使うと、北欧らしい温かみのある雰囲気が強調されます。また、自然素材の家具やインテリアを取り入れることで、さらに北欧スタイル特有の優しい空間を演出できます。
アンティーク調
アンティーク調には、シャビーシックやトラディショナルといったスタイルがあります。どちらも古風でありながら、上品さが漂うデザインが特徴です。ベースカラーには、白やグレー、ベージュ、ブラウンなどの落ち着いた色がよく合います。
シャビーなインテリアには、淡い色合いを選ぶと柔らかく優雅な印象を与えます。アクセントカラーにはパステルカラーを取り入れることで、アンティーク調の上品さが一層引き立ちます。
一方、トラディショナルスタイルでは重厚感を強調するために濃い色がよく使われます。アクセントカラーにはゴールドなどを取り入れると、高級感をさらに際立たせることができます。
ブルックリン調
ブルックリン調は、インダストリアルな雰囲気が特徴で、ダークカラーがよく似合います。ベースカラーとしてはブラックやグレー、ブラウンなどの暗めの色を選ぶと良いでしょう。
インテリアにはレンガ調の壁紙やレザーソファがおすすめです。また、ラックなどは木製よりも金属製のものがブルックリン調の無骨な雰囲気にマッチします。木製家具を使う場合は、濃い色合いのものを選ぶと全体的な統一感が保てます。
ラックなどを置く場合には、木製よりも金属製の方がブルックリン調の雰囲気とマッチします。木製の家具を使用するのであれば、濃い色のものを選ぶのがいいでしょう。
まとめ
ベースカラーは、部屋全体の約70%を占めるインテリアデザインの基調となる色です。通常は1色のみを使用しますが、場合によっては2色にすることも可能です。ベースカラーには、彩度が低く落ち着いた色が適しており、派手な色は避けたほうが良いでしょう。疲れにくく、飽きのこない色を選ぶことがポイントです。また、インテリアの配色においては「黄金比」を意識することが大切です。ベースカラーを70%、メインカラーを25%、アクセントカラーを5%の割合で取り入れると、バランスの取れた空間を作ることができます。
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