せっかく働くなら自分の「好き」な商品を扱う会社で働きたい、できれば成長していく業界がいい…。これは、転職を考えるときに誰もが思うことではないでしょうか?
実は、インテリア業界はその両方をかなえられる確率が高い業界です。
この記事では、インテリア業界の基本や市場規模や将来性、求められる人材や年収など、インテリア業界で働いてみたい方が気になる情報を解説します。この機会に、ぜひインテリア業界で働くことに興味をもっていただければと思います。
目次
インテリア業界とは
インテリア業界とは、住空間に関連する商品を扱う業界で、商品のジャンルは家具~小物まで非常に幅広く多岐にわたっています。
業界内の企業には、メーカー・商社・小売といった業態や、製造~直販までおこなう企業(SPA:製造小売業)などがありビジネスモデルも多様です。
規模も世界的なグローバル企業から、日本の伝統的家具を打ち出す地方の中小企業~個人事業主までさまざまです。
各社がそれぞれの商品のデザイン性や機能性、伝統など独自の魅力で競っており、非常にすそ野が広く、かつ多層的な業界だといえるでしょう。
業界は、大きく「家具」「生活雑貨」「住宅設備」の3領域に分けられます。以下にそれぞれの概要を解説します。
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家具
家具とは、ソファ・テーブル・チェア・応接セット・ベッド・収納棚などを指します。「家庭用家具」と「オフィス用家具」に分類され、家庭用家具は快適さ・おしゃれさが、オフィス用家具は機能性、耐久性が重視される傾向があります。
生活雑貨
生活雑貨とは、リビング・キッチン・ベッドルームなどに飾る雑貨であり生活を豊かにするためのアイテムです。クッション・ブランケット・カーテン・ラグやカーペット・テーブルクロス・収納ボックス・ミラーなどがあります。
住宅設備
住宅設備とは、バスルーム・キッチン・洗面台・トイレ・シャワールーム・蛇口・照明・コンセントなど内装の一部の設備です。生活のクオリティに直結するため、機能性とインテリアの一部としてのデザイン性が求められます。
インテリア業界の市場規模
2023年10月に株式会社矢野経済研究所が公表したデータによると、2022年の家庭用・オフィス用家具の市場規模は1兆1,330億円です。前年比103.8%と堅調です。
家庭用家具の市場は、コロナ禍の巣ごもり需要が追い風となりました。また、オフィス用家具市場についても、アフターコロナに対応した新オフィスへの移転やリニューアル需要が影響したことがプラスに働きました。
市場をけん引しているのはニトリやIKEAなどの大手企業です。ニトリは、商品企画~販売までを自社でおこない、手頃な価格で品質のよい商品を提供する業界のプライスリーダーです。
IKEAは、スウェーデンの企業です。洗練されたデザインと手ごろな価格、自宅で組み立てるDIY文化が支持されています。
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インテリア業界の現状
インテリア業界は、不況にあえぐ他業界をしり目にここ10年堅調に成長し続けています。背景には、消費者のインテリアに対する意識の変化や企業の積極的な海外展開、デジタルシフトがあります。
購買ニーズの変化
コロナ禍を機に多くの人が自宅で長時間過ごすようになり、インテリアへの関心が高まりました。在宅ワークの普及にともないデスクやチェアなどのホームオフィス用品の需要も増えました。経済産業省の「令和4年度の電子商取引実態調査」では、一家庭の生活雑貨・家具・インテリア購入費は2019年から6.1%も増加しています。
消費者の価値観の変化もインテリア業界の追い風です。最近は、自分の好きなインテリアに囲まれた空間で快適に過ごすことを楽しむ人が増えました。また、地方移住もブームになっており、移住や空き家対策に伴うリフォーム需要もプラス要因となっています。
事業展開
企業は、海外展開や新ブランド展開に積極的です。例えば、無印良品(良品計画)は、すでに海外店舗が日本の店舗数を超えるほどグローバルに展開しています。ニトリも2032年の世界店舗数3,000店を目標に、海外出店を加速しています。
新ブランド展開については、木製家具メーカーカリモクの「Karimoku Case Study」、輸入家具販売の株式会社アクタスの「good eighty%」、インテリア雑貨のフランフランの「MODERN WORKS」など、各社が新たなターゲット層に向けて事業を拡大しています。
デジタル化の拡大
ECサイトに力を入れる企業が増えています。経済産業省の「令和4年度の電子商取引実態調査」によると、生活雑貨・家具・インテリアのEC化率は2022年時点で29.59%と年々拡大しています。
店舗を抱えずに販売をおこなう企業も登場しています。また、店舗を持つ企業も店舗とオンラインショップの連携により事業を伸ばしています。大手企業ではARテクノロジーの活用も進み、バーチャル上でインテリアをシミュレーションすることで、オンライン上でも最適なインテリアを購入しやすくなりました。
デジタルマーケティングに力を入れる企業は増加しており、業界全体でみるとリアルとデジタルの両軸で売り上げを伸ばしています。
インテリア業界の将来性
インテリア業界は堅調に成長しています。グローバルな市場調査会社モルドールインテリジェンス社のレポートによると、日本の家具市場規模は2023年から2028年までに、2.58%の年平均成長率が予測されています。
鍵となるのは前述のようにデジタルの活用です。オンライン上にWebサイトを持つことで多くの人に商品を知ってもらうことができます。また、Webとリアル店舗を融合させることで相乗効果が期待できます。
日本は人口が減少中であり、いずれ成長が頭打ちになる可能性があるため、海外市場に目を向けることも重要です。ボーコンセプトの本拠地であるデンマークも人口約600万人の小国なため、海外展開を進め今や67か国300店舗以上を展開しています。
インテリア業界の平均年収
インテリア業界の平均年収は400~450万円がボリュームゾーンとなっています。大手グローバル企業もあれば、無数の零細企業も存在するため、業界内でも非常に格差があります。
職種による差もあります。インテリアコーディネーターの平均年収は、厚生労働省のデータでは2021年時点で480万円。リクルートの転職サイト「はたらいく」の接客販売職の年収平均は約260万円。しかし、ボーコンセプトのようにインセンティブがある企業だと販売員で年収1,000万円というケースもあります。
家具職人の年収も200~420万円と幅があります。見習いで入る場合月収10万円前後となることもありえます。企業によって異なるので、仕事内容や待遇とのバランス、そして自分の価値観をもとに検討しましょう。
インテリア業界が求める人材
インテリア業界でもっとも多い求人は接客販売スタッフです。インテリアコーディネーター・バイヤー・マーケティング・総務・人事などの間接部門・IT関連の求人も一定数常に出ています。
接客・販売スタッフは未経験者歓迎の企業が多く、インテリアに興味がある、人と接することが好きな人ならチャンスがあります。販売・営業経験も歓迎されます。インテリアコーディネーターも、企業によっては未経験から育ててくれます。
商品企画・バイヤー・マーケティングは、基本的に経験者募集であり狭き門となっています。ただし、販売職で入社し、経験を積むことでキャリアチェンジできるケースは少なくありません。
近年は、デジタルに力を入れる企業が増えているので、どの職種であれWebやSNS運用が得意な人は歓迎されるでしょう。
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まとめ
インテリア業界は、着実に成長を続けている業界です。未経験の方でも意欲があれば、キャリアを築くチャンスがかなりある業界だといえるでしょう。
とはいえ、記事にも書いたように業界内の企業や職種によって年収にかなり格差があります。しっかりと企業研究をおこない、自分にマッチする理想的なフィールドを選んでいただければと思います。
自分の感性に合う企業、しっかりした経営方針がある企業を選んで、好きとキャリアアップの
両立を実現してください。
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