「インテリアの仕事」と聞くと、多くの方がインテリコーディネーターを思い浮かべるかもしれません。しかし実際のインテリア業界は、デザイン職以外にも数多くの職種が存在する多様性に富んだ分野です。
現代のライフスタイルの変化とともに、住空間や商業空間への関心は高まり続けています。在宅ワークの普及により、自宅の居住環境を重視する人が増加し、インテリア業界全体の需要も拡大しています。
この記事では、インテリア関係の仕事に興味を持つ方に向けて、業界の全体像から具体的な職種、必要なスキル、キャリアパスまでを詳しく解説します。未経験者でも目指せる職種も多数あるため、あなたの可能性を広げるきっかけになるでしょう。

目次
インテリア業界とは
インテリア業界は、家具メーカー、建材メーカー、設計事務所、小売店舗など多様な企業が連携し、住宅から商業施設まで幅広い空間に関わる総合的な産業として発展しています。
近年、リモートワークの普及により業界に大きな変化が生まれました。従来のオフィス用品が家庭に持ち込まれ、昇降デスクなど、ホームオフィス用家具の需要が急激に増加しています。また、自宅で過ごす時間の増加により、快適性が重視されている傾向にあります。
デジタル化への対応も業界の重要課題です。VR技術を活用したバーチャルショールームの導入やECサイトの機能強化により、消費者は自宅にいながら商品を選択し、オンラインで購入できる環境が整備されています。
インテリア関係の仕事7選
インテリアの知識や資格が強みになる具体的な業種を7種類紹介します。
インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターは、住宅や商業施設の内装を総合的にプロデュースする専門職です。カーテンから家具、小物類や観葉植物まで、あらゆる内装要素を組み合わせて、お客様が理想とする空間を実現します。
- ・お客様のライフスタイルや好みのヒアリング
- ・予算に応じた商品選定と見積もり作成
- ・施工業者との連携と工事監理
インテリアコーディネーターは、専門的な学歴がなくても挑戦できる職種として人気があります。美的センスとコミュニケーション能力があれば、実務経験と資格取得により着実にスキルアップできます。
インテリアプランナー
インテリアプランナーは、インテリアの企画から設計、工事管理まで幅広い業務を担当する専門職です。具体的な業務をまとめました。
- ・大規模商業施設や公共建築物の内装設計
- ・施工図面の作成と工事監理
- ・関係者間の調整とプロジェクト管理
インテリアコーディネーターと比べると快適性や安全性への配慮が求められ、建築やインテリアデザインに関する深い知識が必要です。
インテリアデザイナー
インテリアデザイナーは、空間そのものをデザインし、インテリアコーディネートを行う創造性豊かな職種です。
- ・オリジナル家具や造作家具のデザイン
- ・プロジェクト全体のマネジメント
- ・デザインコンセプトの企画・提案
他の職種と比較して高い管理能力が求められるため、美的センスや感性に加えて、建築や設備、空間構成に関する幅広いスキルが必要です。
インテリアデザインとは?仕事内容や勉強方法を解説|ボーコンセプト・ジャパン採用サイト
空間デザイナー
空間デザイナーは、空間設計から新たな空間創造まで手がける総合的な専門職です。
具体的には、下記の空間デザインに携わります。
- ・美術館
- ・博物館
- ・ホテル
- ・店舗ショーウィンドウ
- ・居住空間など
建物や空間そのものをトータルでコーディネートし、機能性と美しさを両立させた環境を作り出すことが求められます。
照明デザイナー
照明デザイナーは、光の量や色を精密に計画し、空間の雰囲気と機能性を向上させる専門職です。
- ・住宅・商業施設の照明計画立案
- ・舞台やイベントでの演出照明
- ・照明器具の選定と配置計画
- ・光環境の測定と評価
照明技術に関する深い知識と色彩に関する専門的な理解が求められます。
CGデザイナー
CGデザイナーは、次のような建物の外観や内装の完成予想図を3DCGで作成する技術職です。
- ・建築・インテリアの3DCG制作
- ・プレゼンテーション用動画の制作
- ・商品カタログ用CGの作成
個人のスキルが重要視される職種のため、芸術系大学やCGデザインの専門学校で基礎を学ぶことが就職に有利に働きます。
インテリア企業で働ける職種
インテリア業界では、創造性を活かす職種から論理的思考が重視される職種まで、多様なキャリアパスが存在します。ここでは主要な職種について詳しく解説します。
接客業
接客業は、インテリアショップやホームセンターなどで、お客様に対する販売・接客サービスを提供します。商品の専門知識を活かしながら、最適なインテリア提案を行う重要な職種です。
接客経験を積むことで店舗マネージャーや、将来的にはインテリアコーディネーターへのステップアップが可能です。
デザイン業
デザイン業は、主に以下の専門分野に分かれています。
- ・インテリアデザイナー
- ・空間デザイナー
- ・照明デザイナー
いずれの職種も、色彩理論や配色の知識、コミュニケーション能力が必要です。
物流管理
商品の入出荷や在庫管理、配送計画などを担当し、インテリア商品が適切にお客様に届くようサポートします。主要業務は下記の通りです。
- ・商品の入出荷管理と品質チェック
- ・在庫レベルの最適化と発注計画
- ・配送ルートの効率化と配送業者との調整
- ・倉庫内の商品レイアウト設計
- ・システムを活用した物流データ分析
データ管理能力や、数値管理能力が求められます。
エクステリアデザイナー
インテリアとは対照的に、エクステリア、つまり外観に関するデザインを行う仕事です。庭園、駐車場、建物周辺環境の総合的なデザインを手がけます。
季節変化を考慮した設計が求められるので、植栽や造園の知識が重要視されます。
インテリア業界の平均年収は?
インテリア業界の年収は、職種、経験年数、勤務地、企業規模によって大きく異なります。
なお、インテリア業界の中でも人気職種と言われているインテリアコーディネーターの具体的な平均年収は下記にまとめているので参考にしてください。
【完全版】インテリアコーディネーター年収ガイド|1000万円稼ぐ方法も|ボーコンセプト・ジャパン採用サイト
インテリア仕事に役立つおすすめの資格
資格取得は専門知識の証明とキャリアアップの重要な手段です。インテリア業界で特に有用な資格をご紹介します。
カラーコーディネーター
東京商工会議所が実施する公的資格で、色彩に関する幅広い知識とスキルを証明します。インテリア業界では色彩計画が重要な要素となるため、非常に実用的な資格です。
スタンダードクラスとアドバンスクラスに分かれています。スタンダードクラスは、易しい内容の出題が中心で、きちんと勉強すれば合格できる確率は大いにあります。
インテリアコーディネーター
公益社団法人インテリア産業協会が実施する国家資格で、インテリア業界で最も認知度が高く、実用性の高い資格です。合計で300~350時間程度の勉強が必要と言われており、難易度は高めです。
下記の記事では、インテリアコーディネーターの合格方法や勉強方法のコツを紹介しているのでぜひ参考にしてください。
インテリアコーディネーターに独学で合格する勉強法やメリットを紹介|ボーコンセプト・ジャパン採用サイト
インテリアプランナー
公益財団法人建築技術教育普及センターが実施する国家資格で、より専門性の高い業務に従事するための上位資格です。1次試験に学科試験、2次試験に製図試験が設けられており、製図試験の合格率は25~27%と低めです。
受験者には、建築業界やインテリア業界での実務経験がある人がいると考えられるので、独学での合格は努力が必要になるでしょう。
まとめ
インテリア関係の仕事は、想像以上に多様で将来性のある分野です。デザイナーだけでなく、販売、企画、技術開発など、様々なスキルとバックグラウンドを持つ方が活躍できる職種が存在します。
自分に合った職種を選ぶことで、インテリア業界で活躍することができるでしょう。
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北欧家具が好きな方、カラーコーディネートやインテリアのコーディネートに携わる仕事にご興味ある方は、下記リンク先にある未経験からスタートした従業員のインタビューをぜひご覧ください。