「北欧モダン」というインテリアスタイルを聞いたことがある人は多いでしょう。室内をスタイリッシュに変えたいときに、候補に挙がりやすいインテリアスタイルのひとつです。しかし、具体的にどのようなインテリアが北欧モダンに当てはまるのか、はっきりと分からないという人もいるかもしれません。
本記事では、北欧モダンの詳細や北欧ナチュラルとの違い、さらにおしゃれなインテリアを作るためのポイントについて詳しく解説していきます。
目次
北欧モダンとは
北欧モダンを理解するには、その誕生と発展の背景を知ることが重要です。では、北欧モダンのインテリアスタイルがどの時代、どの地域で生まれ、どのように発展してきたのか見ていきましょう。
北欧で20世紀前半に発展したインテリアデザイン
北欧モダンは20世紀前半にスカンジナビア諸国で誕生しました。スカンジナビア諸国には主にノルウェー、フィンランド、スウェーデン、デンマークが含まれます。北欧モダンは、モダニズムのデザインに北欧特有の要素を加え、独自に発展してきました。
高緯度に位置するスカンジナビア諸国は、厳しい冬と短い日照時間が特徴です。こうした気候条件から、自然との調和を目指した工夫がインテリアにも反映されています。家具に用いられる素材として、木材やウールといった自然素材が多く使用され、暖かみのある空間作りが重視されました。
北欧モダンが発展した経緯
北欧モダンが発展する少し前の第二次世界大戦前後に、アメリカでモダンスタイルが流行しました。当時はシンプルで機能的なデザインが注目され、その後、ヨーロッパにも広がりました。スカンジナビア諸国では、他の地域とは異なる地理的条件に由来し、モダンスタイルに独自の要素を加えて発展したのが北欧モダンです。
北欧モダンデザインは、快適性を重視し、実用性と美しさを両立させたものが多い点も特徴です。これにより、世界中で支持されるスタイルとなりました。
北欧モダンのデザインの特徴
自室を北欧モダンにしたいと考えている場合、その特徴を理解して家具やアイテムを選ぶことが大切です。では、北欧モダンのインテリアデザインにはどのような特徴があるのか、詳しく見ていきましょう。
シンプルで洗練されたデザイン
北欧モダンのデザインは、直線や平面を基調としており、装飾は控えめです。少ない装飾で、色や柄もシンプルなものが選ばれるため、スタイリッシュな印象が強調されます。このシンプルさは、モダンスタイル全般に共通する要素でもあります。シンプルでありながら、個々の家具やアイテムには高いデザイン性が求められ、全体の統一感を持たせるのがポイントです。
無駄を排し機能性を重視
無駄を省き、機能性を重視する点も北欧モダンの特徴です。快適で実用的な空間作りに重きを置いており、家具の配置にも工夫が見られます。家具同士の間隔や動線も十分に配慮され、圧迫感を与えないすっきりした空間が広がります。生活感も最小限に抑えられており、清潔感のある印象です。
自然素材と温かみの調和
北欧モダンは、モダンスタイルに見られる冷たさや無機質さを和らげる、木材などの天然素材を取り入れているのが特徴です。自然の温もりが感じられるデザインで、モダンスタイルの無機質さが苦手な人にも人気があります。
スタイリッシュで洗練された雰囲気と、自然の優しさが調和したデザインが魅力です。また、こうした自然素材を活かすことで、リラックスした空間作りが可能となり、住む人に安らぎを与えます。
北欧モダンと北欧ナチュラルの違い
北欧モダンと同様に、北欧で発展したインテリアデザインに北欧ナチュラルもあります。どちらにするか迷っている方や、違いが気になる方も多いでしょう。それでは、北欧モダンと北欧ナチュラルの違いを詳しく見ていきましょう。
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デザインの違い
北欧ナチュラルは緩やかな曲線を多用したデザインが特徴で、全体的に柔らかく温かみのある印象を与えます。家具やインテリアの配置もシンプルで、リラックス感を重視したデザインが多いです。一方、北欧モダンは緩やかな曲線とシャープな直線を組み合わせたデザインが特徴で、洗練されたスタイリッシュさを強調しています。
素材の違い
北欧ナチュラルは、自然素材の家具でコーディネートするのが基本です。北欧モダンでも自然素材は使われますが、異素材をポイントに加える点で異なります。特に金属やガラス、セラミック、モルタルなどの素材を組み合わせた家具が特徴的です。北欧ナチュラルの方が、全体的に柔らかい印象のインテリアが多く、北欧モダンはより都会的な印象を受けます。
カラーコーディネートの違い
北欧ナチュラルは、明るい色や自然のぬくもりを感じさせる色を使うのが特徴で、白やアイボリー、ベージュがベースカラーです。一方、北欧モダンはグレーや白など淡いトーンをベースにし、アクセントカラーにはイエローやブルーといった鮮やかな色を加えます。特に、北欧モダンはアクセントカラーを効果的に使い、空間にモダンな印象を与えることが多いです。
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北欧モダンのおしゃれなインテリアの作り方
北欧モダンのインテリアで室内をおしゃれにするには、カラー比率や家具の選び方がポイントです。それでは、具体的な方法を見ていきましょう。
カラーの比率
北欧モダンのインテリアにおいて、カラーの比率は重要です。ベースカラーは約70%、アソートカラーは25%、アクセントカラーは5%を目安にしましょう。アソートカラーは家具やカーテンに、アクセントカラーはクッションカバーなどの小物に使うとバランスが取れます。
派手な色が苦手な場合、アクセントカラーとして幾何学模様を取り入れるのもおすすめです。これで、落ち着きのあるおしゃれな空間が作れます。
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天然木を使用した家具
天然木は、木目の化粧シートとは異なり、本物の木の質感と温もりを感じられる素材です。無垢材の家具は経年変化も楽しめ、北欧モダンらしさが一層引き立ちます。オークやビーチなどの素材は特におすすめです。さらに、木材には防湿性や耐久性もあり、長期間にわたって使用できるのが魅力です。天然木は季節や環境に応じて微妙に変化し、独自の風合いを持つため、飽きのこないデザインが特徴です。
また、天然木と金属を組み合わせた家具なら、スタイリッシュさと温かみが調和し、北欧モダンの魅力を際立たせます。
直線的な家具と曲線的な家具
北欧モダンを表現するには、直線的な家具と曲線的な家具の組み合わせがおすすめです。直線的な家具はモダンな印象を、曲線的な家具は北欧らしい柔らかさを演出します。
曲線ラインの家具を選ぶ際には、曲木で作られた椅子や丸いテーブルなどがおすすめです。特に、天然木素材を使えば、より北欧らしい雰囲気を作り出すことができます。また、曲線的なデザインの家具は、空間に動きやリズム感を与え、柔らかく親しみやすい印象を与えます。
モノトーンカラーの家具
北欧モダンのデザインには、モノトーンカラーがよく使われます。特に、黒や白、グレーなどの色は、洗練された雰囲気を演出するのに効果的です。例えば、レザーソファをモノトーンで選ぶと、スタイリッシュな空間が作れます。黒はモダンな印象を強調したいときにおすすめで、白は北欧ナチュラルに近い柔らかい雰囲気を与えます。
テーパードレッグなデザインの家具
テーパードレッグとは、テーブルなどの脚が下にいくほど細くなるデザインのことです。この形状はカタカナの「ハ」に似ており、軽やかで北欧らしい印象を作り出します。北欧的な要素を強くしたい場合、テーパードレッグの家具を積極的に取り入れるとよいでしょう。また、テーパードレッグは部屋全体を軽やかに見せる効果もあり、狭い部屋でも圧迫感を与えません。
複数の照明器具
部屋全体をひとつの照明で照らすのも可能ですが、複数の照明器具を使うのがおすすめです。主照明と補助照明を組み合わせ、ペンダントライトやスタンドライトを補助照明にすると、陰影ができて温かみのある北欧らしい空間になります。
また、オレンジがかっている電球色の光源を使うと、より温かみを強調することができます。間接照明(補助照明)を加えることで、さらに居心地のよい空間を演出できます。
まとめ
北欧モダンは、アメリカで発展したモダンスタイルに北欧独自の要素を加えたインテリアデザインです。洗練された雰囲気と機能性を重視しながらも、自然の温もりを取り入れるのが特徴です。北欧ナチュラルとの共通点を持ちつつ、北欧モダンはより都会的でスタイリッシュな印象を醸し出します。洗練された空間を作りたい方におすすめのスタイルです。北欧モダンのデザインに魅力を感じた方は、ぜひインテリア作りに挑戦してみましょう。
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